どうしてドタキャンが起こる?
キャンセル率を低下させるために接骨院がやるべきこと
患者さまに来院の予約を事前にとってもらう接骨院も多いと思いますが、予約制を導入していると、必ず予約のキャンセルが発生します。
数日前のキャンセルならまだしも、予約の直前にキャンセルされる、予約をしていたはずなのに来院しなかった、などいわゆるドタキャンは正直迷惑です。売り上げが下がってしまうのはもちろんのこと、特に忙しい日、その時間帯の予約を何件か断っていた場合は、あの患者さまの予約入れられたのに…とストレスを感じずにはいられません。
多少のキャンセルは予約制を導入している以上、仕方のないことですが、直前のキャンセルをなるべく減らすために、対策を実施しましょう。
キャンセルポリシーを作ろう

予約制を導入したら、まず初めにキャンセルポリシーを作っておきましょう。「一度目のキャンセル時と二度目のキャンセルの対応が違う」、「あの人と私のキャンセル時の対応が違う」など、その場その場で対応をしていると、人や日によって対応の基準が変わってしまい、クレームになりかねません。ルールに沿って、一貫性のある誠実な対応を心がけましょう。
内容については特に決まりはありませんが、いつまでキャンセルが可能なのか、キャンセルの方法は何なのかなどを入れておくと良いでしょう。
- ネットからの予約キャンセルは、前日の午後6時間まで
- 当日やむを得えずキャンセルをする場合はお電話で事前にお知らせください
- ご連絡のないキャンセルは、以後の施術をお断りする場合があります
- 遅刻される場合も必ずお電話にてご連絡ください
- 当日予約時間を15分以上すぎて来院された場合は、キャンセル扱いとします
- 当院はご利用いただくみなさまに、待ち時間なく施術を受けていただけるよう、完全予約制とさせていただいております。予約枠の数には限りがあるため、やむを得ずお断りをしている方もいらっしゃいます。無断キャンセルは他の方の施術の機会がなくなることに繋がりますので、ご協力の程よろしくお願い致します。
キャンセルポリシーを伝えよう

せっかくキャンセルポリシーを作っていても、患者さまに伝えてなければ意味がありません。事前にキャンセルポリシーを伝えておくことで、患者さまは予約時になるべくキャンセルをしないであろう日時を選んでくれます。また、事前に伝えておかずにキャンセルを注意した場合、患者さまは「そんなの知らなかった!」と怒ってしまうか、「次来るのはなんだかきまずいな」と次回の来院を遠慮するなどの反応が考えられます。そのため、予約制を導入した時点でキャンセルポリシーを決めて、伝えておくことが大切なのです。
もしも、すでに予約制を導入していて、後日キャンセルポリシーを設けた接骨院の場合は、キャンセルポリシーを導入したことや、いつの予約から適応されるのかを事前に患者さまに告知するようにしましょう。
初回来院時に伝える
初めての来院時に今後の施術のスケジュールや、院の営業時間、予約の取り方など、これから長く来院してもらううえで共有しておくべきことをお伝えしますよね。その際に、キャンセルについての説明も丁寧に行うようにしましょう。常習的に遅刻やキャンセルをする患者さまの中には、もう何年も来院していて、先生とも仲良くなり、「いつも来ているのだから少しくらい遅れても許してくれるだろう」と思っているいる方も多いです。一度、それをOKしてしまうと、院側もなかなか注意しにくくなってしまいます。ですから、最初の来院時の「約束」にキャンセルについての事項も入れておくようにしましょう。
ホームページや検索サイトに記載する
初回来院時に対面でお伝えすることも大切ですが、新規集客のきっかけとなるホームページや検索サイトの情報にキャンセルについても記載しておくことがおすすめです。キャンセルについて理解してもらったうえで、初めての来院予約をとってもらえるので、必然的にキャンセル率の低下が望めます。キャンセルポリシーにたくさんの項目を設けている接骨院の場合は、すべてを記載してしまうと「なんだか忙しい接骨院なのかな」「めんどくさそうだな」という印象を与えかねないので、必要最低限の情報だけを記載し、詳細は実際に来院されたときに直接お伝えしましょう。
予約時にキャンセルについて確認する
来院予約時もキャンセルについてお伝えしやすいタイミングです。インターネットで予約が入った場合は、予約確定の確認メールなどにキャンセルポリシーを記載しておきましょう。お電話での予約の場合は、電話を切る前の確認としてキャンセルについてお話しましょう。このときのポイントはただ単にルールだけを伝えるのではなく、「他の患者さまの迷惑になるから」など、キャンセルが困る理由も伝えることです。“なぜ”ダメなのかを伝えることでキャンセル率はさらに下げられるでしょう。また、お電話の場合は、相手の同意も確認するようにしましょう。「~なので、キャンセルにはお気をつけください。ご了承いただけますでしょうか?」などと問いかけられ、「分かりました」と同意を示すと、さらにキャンセルを減らすことができます。人は自分で立場を表明したことに対して、無意識にその立場を最後まで一貫させようとする心理が働くため、なんとなくであっても「はい」と答えてもらう方がキャンセル率は低下するのです。これは“一貫性の法則”といって、ビジネスや恋愛でも広く知られている心理学のひとつです。
院内に掲示する
待合室や受付周りなどにキャンセルポリシーを掲示しておくのも、患者さまに認識してもらうために有効な手段のひとつです。これは、院内の掲示物の全般に言えることですが、患者さまに掲示物に注目してほしいなら、一度「患者さまの目」になって見やすい場所を探してみましょう。待合室に掲示していたとしても、患者さまが椅子に座ったときに見える場所に掲示していては内容を読んでもらえません。低すぎず、高すぎず、目線の高さに設置しましょう。また、文字の大きさにも注意が必要です。文字が小さすぎて椅子から全然読めないという場合も多いので気を付けてください。掲示物は口頭やメールに比べると効果が弱いかもしれませんが、口頭での徹底ができていない可能性がある場合は取り入れると良いでしょう。
リマインダーを送ろう

当日の無断キャンセルをしてしまった患者さまの中には、悪気がなく「予約している時間を忘れていた」「時間を勘違いしていた」という方もいます。接骨院の患者さまの場合は、来院時に1週間、2週間先の来院予約をとって帰ることも珍しくありません。次回の予約時間を記載したカードをお渡ししている院も多いですが、一度忘れたり、思い込んだりしている方はしまっているカードをわざわざ取り出してくれないでしょう。3日前~前日にリマインダーとしてお電話やメールでお知らせすると、すっかり忘れていたという方にも思い出していただけるので、キャンセル率がぐっと下がります。リマインダーの連絡をする時間がない、という方は自動的にメッセージを送ってくれる予約システムなどの活用がおすすめです。
まとめ

ここまでキャンセル率を低下させるための対策についてお伝えしてきましたがいかがでしたか?キャンセル率は院の売上に直結するため、下げるに越したことはありません。「キャンセルポリシーを作る」「キャンセルポリシーを伝える」「リマインダーを行う」まずはこの3点を実施することから取り組みましょう。