紹介の生まれる院が実践してる7つのポイントをご紹介
接骨院を経営していて、患者数を増やしたいと思ったとき、あなたは何に取り組みますか?色々な施策がありますが、「紹介数の増加」は積極的に取り組みたい課題です。
絶えず紹介があり、新患を獲得できる院と、なかなか紹介数が増えない院には、どんな違いがあるのでしょうか。紹介の生まれる院が実践してる7つのポイントをご紹介します。
「紹介してください」と伝える

紹介を増やしたいのなら、まずは患者さまに「紹介してください」と率直に言葉で伝えることが大切です。患者さまの痛みを取ることができたら…、患者さまの満足度を上げられたら…、確かに紹介をしてもらううえで大切な点かもしれませんが、これだけでは劇的な紹介数の増加は見込めないでしょう。
患者さまは、紹介をしたい理由がないのではなく、紹介をするという発想がない場合の方が多いのです。「紹介してください」と伝える。簡単なことですが、実践している院としていない院では明らかに紹介数に差がついてきます。
伝えるタイミングを決める

いつ紹介をお願いするのかをあらかじめ、院のスタッフと共有しておきましょう。
- 施術中
- 施術が終わったとき
- お会計が終わったとき
- 3回目の来院時
など、「紹介してください」と声をかけるタイミングを決めておきましょう。
その際、工夫するとすれば、具体的な相手をイメージできる声かけをすることです。「どなたか紹介してくださいね」とお伝えしても、患者さまはその「誰か」がなかなか思いつかないのです。「お友達でも同じような悩みを持っている方、多いですか?もしいらっしゃったら、ぜひご紹介してくださいね。」など、自然な会話の流れの中で、紹介したい人をイメージさせましょう。そうすることで、売り込みが強くなりすぎず、自然と患者さまに受け入れてもらいやすくなります。
繰り返し紹介を依頼する

「紹介してください」と伝えることは重要ですが、たった一度伝えただけでは、紹介数は増加しないと言えるでしょう。なぜなら、ほとんどの患者さまは紹介をお願いされたことなど、家に帰る頃にはすっかり忘れてしまうからです。何度も何度も、繰り返し紹介をお願いすることで、「周りに身体がつらそうな人がいたら、この接骨院に紹介する」という意識を患者さまに刷り込むことが大切です。
また、「伝える方法」を変えてみるのも、テクニックのひとつです。来院の際、口頭で伝えるのはもちろん大切ですが、紹介カードなどの紹介ツールや、院から配信するメール、SNSなどにも紹介のお願いを定期的に盛り込みましょう。口頭で伝えるのは気が引ける、なかなか徹底できないという場合は、院内に紹介を依頼するポスターなどの掲示物を貼っている院も多いです。
紹介ツールやSNSでの情報発信には、口頭でのお願いにはないメリットがあります。それは、院にいない時間に院のことを思い出してもらえるということ。家に着く頃には紹介のお願いをされたことを忘れている、と先にお伝えしましたが、家に着いた後にカバンから紹介カードが出てきたら…、家族や友達と過ごしている間に院からメッセージが届いたら…、「そういえば、紹介をお願いされていたな」と院のことを思い出してもらう機会を増やせるのです。その場に一緒にいる方に、院の話をしてくれる可能性も高まるでしょう。
院での会話をあまり覚えていない患者さまが多いので、繰り返し伝えても問題はありませんが、もしも、しつこいと嫌がられたら、それは売り込みが強すぎるのかもしれません。あくまでさりげなく、方法を変えながら、繰り返し「紹介してください」を伝えるようにしましょう。
紹介力がある患者さまを見極める

実は、「紹介をしてくれるかどうか」というのは患者さまの属性のうちのひとつ。家族やお友達を紹介してくれる方は、ひとりで10人以上の方を紹介してくれるということは珍しくありません。
誰が誰を紹介したかはきちんと記録していますか?よく紹介してくれる患者さまがいる場合は、その方たちの共通点を探してみましょう。年齢は?趣味は?家族構成は?もしかしたら同じ施術を受けているかもしれませんね。その方たちの共通点が分かれば、それに当てはまる他の患者さまに、紹介をお願いすることも紹介数増加を図るポイントです。紹介を生む“キーパーソン”を見つけましょう。
状況と感謝を伝える

紹介を受けたら、紹介してくれた患者さまに、状況と感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。家族やお友達、大切な方の健康をまかせていただいたのですから、紹介してもらって終わりは厳禁です。「●●様、身体の調子が良くなったと喜んでくださいましたよ!ご紹介ありがとうございます。」など、必ず紹介をしてくれた方に後日お話しましょう。
4に記述したように、1人でも紹介をしてくれる方は、さらに何人もの患者さまを紹介してくれる可能性が大きいです。紹介した後、院のスタッフから無反応では次の紹介のチャンスを潰してしまうことになりかねません。さらなる紹介を生むためには、紹介後のフォローまで気を配ることを忘れないでください。
報酬と引き換えに依頼しない

紹介を促したいとき、多くの接骨院がやってしまいがちな注意点があります。それは、紹介者に報酬を渡してしまうことです。紹介してくれたら〇〇円引き、紹介してくれたら〇〇をプレゼントなど、報酬と引き換えに紹介を依頼するのは避けてください。よく紹介をしてくれる患者さまは、紹介によって自分のお友達が喜んでくれること、院のスタッフに感謝されることなどに喜びを感じる傾向があります。モノが欲しいから紹介をする人、と思われることは嫌がるので、気を付けましょう。
ただし、紹介者に感謝の気持ちとして、ちょっとしたサービスを提供するのは、逆に効果的です。このときのコツは、値引きなどではなく「体験」を提供することです。フットマッサージや美容鍼など、「人に話したくなるような価値ある体験」の方が、値引きよりも恩を感じやすく、誰かに話したくなりやすいのです。
これは「返報性の法則」といって、相手から受けた好意に対して「お返し」をしたいと感じる心理のことで、ビジネスの場でもよく利用されています。例えば、スーパーマーケットの試食コーナーで試食をすると、なんだか購入しないと悪いな、という気持ちになりますよね。実はここにも返報性の法則が利用されているのです。
自院の情報を発信する

1~6が紹介を生むための基本ポイントですが、すべて実践したら、ぜひプラスで取り組んでほしいことがあります。
例えば、1~6を実践することで、既存の患者さまがどなたかに口頭であなたの院を紹介してくれたとします。ここで、その紹介を受けた方の次の行動を考えてみましょう。すぐに院に来院してくれるでしょうか。これは紹介だけではなく、新患全般に言えることですが、多くの方は院に来院するまでにインターネットやSNSであなたの院を検索するでしょう。
院の外観や施術室はきれいなのか、どんな先生が施術をしてくれるのか、他の人の評価はどうなのかなど、できるだけ多くの情報を得ようと調査を実施します。そのとき、インターネットやSNSに院の情報がまったく出ててこないと、「本当に大丈夫かな?」と不安感を抱かれる可能性があります。ホームページ、検索サイト、クチコミ、SNSなどでは常に最新の情報を更新し、あなたの院に行こうか迷っている方の後押しとなるような情報を発信するように心がけましょう。
まとめ

今回は接骨院が「紹介数を増したい」とき、抑えるべきポイントを7つご紹介しました。紹介が絶えず、新患が増え続けているという接骨院は、他の接骨院と比べて、施術が特別上手だとか、珍しいサービスを導入しているというわけではありません。紹介を生むために戦略的な仕掛けを仕込んでいるだけなのです。
ご紹介した7つのポイントをおさえて、紹介が紹介を生む、地域の方々に愛される接骨院になりましょう。